日本は安いか?

前回の記事で、小洞天の”シュウマイ定食”が30年前とほとんど変わらない値段という話をしました。恐るべきデフレというか停滞です。                       給与面でも日本は既に高い国ではない、というのは10年以上も前から認識しておりましたが、オーストラリアやシンガポールより低いのはともかく、最近は韓国にも負けていると聞いて、少々ショックでもありました。                     およそ30年前の日本は、物価も給与も他の国と比較して突出してました。その頃の日本の経済規模は、中国を含めアジアの他の国すべてを合計しても日本には遠く及ばず、”Economic Giant”などと呼ばれ、日本はお金持ちの国だったのです。     ですがそれも今は昔。現在は、中国一国だけでも日本のおよそ2倍の経済規模になってしまいました。先進国の一角であることさえ疑わしくなってしまった感もあります。 

一時帰国中、電車内のつり革広告にあった”安いニッポン「価格が示す停滞」” という本が気になって読んでみたのですが、物価という誰もごまかすことができない事実に基づいて書かれているので、確かにそうだよなー、と納得させられるのですが、本当に日本はそんなに安いのだろうか。  

実感としては、“物による”ってのが正しいような気がします。           日本での約一か月は、SPに居るときと同じように良くスーパーで買い物をしてましたが、まだ日本の生鮮食料品は高いという印象です。ブラジルと比べても仕方が無いかも知れないのですが、物価がとても高いと言われているシンガポールあたりでも、肉、魚、野菜・果物等は日本より安かったように記憶しております。もやし1袋30円とか、目を疑いたくなるような価格のものもありますが、それは極めて例外です。(ちなみにSPにももやしはありますが、同じくらいの量で200円以上します)                        本の中では100円ショップの同じ商品が、ブラジルでは2-3倍すると書かれていますが、理由は関税の問題です。ブラジルでは輸入品は自動的に2倍以上の値段になります。                タクシーは日本はバカ高ですね。Uberなどを参入規制しているせいだと思いますが。 ビールなんかはブラジルは日本の1/3の価格です。                 車はトヨタやホンダのブラジル製であっても、安めではあっても日本の半分ということはありません。                                結局物によっては日本の方が高かったり、安かったり、一概に日本は異常に安いとも言えないと思います。                              ただ、冒頭のシュウマイの例のように、昔の価格と変わらないものが多いのは事実で(給与もそうですが)、その間他の国、特にアジアの国々が大きく変化して、相対的に日本の物価も給与も安く見える、ということではないでしょうか。                                     また「年収1,400万円は低所得の真実」という副題も刺激的ですが、さすがにこれはサンフランシスコという特別物価が高い地域のことを言っているのであって、今の日本、いや世界的に言えることでは決してありません。こちらもブラジルと比較しても仕方ないでしょうが、こちらでは月給5,000レアル(約10万円)の事務員といえばそこそこ高給取りです。躍進著しい中国でも平均してしまうと、同じようなものと思います。 

要は、一概に”安いニッポン””とは言い切れないけど、”価格が示す停滞””というのはその通りで、30年間停滞している間に発展途上国であった国々が追いつき追い越しつつある。でもまだまだ日本は世界的に見たらリッチな国であることは間違いないけど、もはや昔の面影は無くなってしまったという事だと思います。                            この本は今日にも”Made In Japan”に寄付するつもりですので、近所にお住まいの方で興味がある人は読んでみてください。 

                               

                      

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