からすみを作る

前任者のMさんから太田和彦の「(一人)家飲み」というYoutubeのシリーズを送ってもらい、それを見てからすみを作ってみることに決めました。その「家飲み」では、からすみが良いつまみだとか、作り方などを紹介しているわけではないのですが、一人家で飲む際のこだわりのようなものを発信しており、私も家飲みも久しく、ブラジルには東麒麟という日本酒もあることだし、またボラの卵はフェーラに行けは割と手軽に手に入るし、ということで思い立ったわけです。

早速週末フェーラ(市場)にボラの卵を買いに行ってみたのですが、その日に限ってボラの卵は売っておらず、魚屋のおっちゃんが勧めてくれたのはスズキの卵。サイトのレシピによると、からすみはボラの卵でなくてはいけないというわけではなく、小粒の魚卵であればなんでも構わないそうです。たらこなんかでもOK、だけど鮭の卵(筋子)は粒が大きいので向いてないかも知れません。                   ボラの卵とスズキの卵、どちらが高級なのか知りませんが、初めてでもあるし失敗してもいいや、ぐらいな気持ちでスズキの卵を使っての挑戦となりました。ちなみにからすみとは、唐墨のことで、形が中国の墨に似ているということで、ボラそのものとは直接関係ないようです。                              作り方はいたって簡単。血抜きした後、1週間ほど塩漬けにして、その後塩抜きして2週間ほど天日干しを繰り返すだけ。ちょっと手間というか、時間がかかるだけです。  でも、日本の珍味の代表格の一つ、酒の肴には最高といわれていますし、これも発酵食品と思われますので、挑戦のし甲斐があります。

*塩漬けした直後。このまま1週間ほど冷蔵庫に置きます。
*1週間後、塩抜きしてから干し始めのスズキの卵。24時間水に漬けて、塩抜きした直後は魚臭さが出てきて失敗かと思われました。
*めげずに天日干しを続けると、魚臭さも抜けてきて、形は悪いけどからすみらしい飴色になってきました。

10日ほども経つと、ほぼ水分が抜けたので完成も近いとかと思い、端っこを切ってつまみ食いしたところ、程よい塩味で、確かに日本酒にぴったしの味。スルメに似たような味わいです。                                 でも考えてみたら、私は本物のからすみを食べたことがあるようなないような。仮にあったとしても味を覚えていません。よって自分の作品が成功だったのか、失敗だったのかがわかりません。でも、自分で食べるだけなんだから、自分で食べてみて悪くないのなら問題なし。次はボラをつかって食べ比べてみよう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です