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Rabada-2

レシピは「主婦の友」のコピーだそうです。レシピを置いて行ってくれたLさんは、日系3世のおばちゃんですが、誠にきれいな日本語を話します。お爺ちゃん(1世ということになります)から厳しく教えられたとか。「あたし」なんて決して言いません。必ず「わたくし」です。書くのは不得意のようですが、お手本にしたいくらい、しゃべる日本語は素晴らしいです。                   話はちょっと逸れますが、昔ある日本の船と英国の船が接触してトラブルになりました。日本人船長は、訥々とした英語ながらも教科書通りの英語で主張すべきをしたところ、それを聞いた英国人の船長は、「おい、みんな聞いたか!?俺たちも彼のような英語をしゃべらなければいけないんだぞ!」と言ったそうです。本当の話です。ネイティブが、外国人から本来の正しい英語(日本語)を聞いて悪い気がするはずがありません。それどころか尊敬さえされるはずです。Lさんはそんな日本語を話すのです。スラングなどを交えてネイティブっぽくしゃべる人を上手でかっこいいと思う人も多いでしょうが、ネイティブから見たら軽薄と映るに違いありません。我々はしょせん外国人でネイティブにはまずなれないのですから。

さて、そのレシピもさすがに古そうで、オーブンのことをテンピ(天火)なんて表現しています。まあ、そんなことはどうでもいいのですが、思いがけずあきらめかけていたRabadaに再度挑戦することになりました。  

*主婦の友のレシピ。これによるとこれはイギリス風ということです。

まずは週末のフェーラでOxtailを4つ購入。その重さはちょうどレシピにある重さと同じ600gほどでした。ベーコンと一緒で、28レアル(600円ぐらい)

*左がOxtail、右がベーコン。レシピによると両方使います。たぶんベーコンの方が値段は高いと思います。

この3か月ほどはほぼ自炊していますので、味付けや調理時間などいちいち正確に計らなくても「感」というものが働きます。しかもちゃんとしたレシピがあるんですから、失敗のしようがないかもしれません。結果は大成功で、おいしいものが無いといわれる英国の料理とも思えません。自画自賛ながら絶品でした。

*食べた後に撮った写真ですので、残りは3つ。でもこれから毎日?いくら良くできたと言ってもそれもつらいので冷凍しておこう。

*ご飯にもいいですが、やはりパンの方がいいでしょう。柔らかめのフランスパンをスープに付けて食べると最高です。ただ肉がちょっと食べにくいというのが難点。

Rabada(ハバーダ)-1

ブラジルのシュハスコ(BBQ)はとても有名ですが、私のお気に入りの一つにOxtail(牛のしっぽ)の料理があります。ブラジルでは「Rabada=ハバーダと読みます」と言って、量り売りのランチメニューなんかにもありますが、骨の重さが半分ぐらい占めてると思われるので、あまりコスパはよくないのかもしれません。  フェイラ(市場)に行くと牛タンなどと並んで売っています。         サンパウロで初めてRabadaを食べて以来、いつか自分で作ってみようと、 2月の一時帰国の時に日本で圧力なべを購入してきました。 Rabadaだけでなく、ご飯を圧力なべで炊いてみたい、ということもありました。 ある日のスライステニスクラブで、持ち寄ったおにぎりのなかでとりわけおいしいご飯があったので、「これは何のお米使ったですか?」と聞くと、「日本のいいお米を圧力なべで炊いたんですよ」。 圧力なべで炊くととてもおいしく炊けると、ということは聞いてはいましたが、これだけ違うなら価値がある、では今度日本に帰ったら買って帰ろう、となったわけです。   

*圧力ナベ。日本で確か3,000円ぐらいだったと思います。本当は電気圧力ナベが欲しかったのですが、日本のものは電圧が合わないし、こちらのものは信用できないし、ということでガス用で妥協。

2月末圧力なべを持ち帰って早速Rabadaに挑戦です。ブラジル風のRabadaもいいですが、まずは韓国風牛テールスープでも作ってみようと思い、サイトの案内をたよりに作ってみましたが、なぜか韓国で食べた本場の味には遠く及びません。ガッカリして、残りの牛テールは肉を骨からはがして(圧力なべで煮てあるので簡単に剝れる)、別の料理に使ってしまいました。それはそれでよかったのですが、その後ご飯もためしてみたものの、こちらもなぜかイマイチ期待はずれ。これなら炊飯器で炊いた方が簡単で間違いない、ということになって、圧力ナベはしばらくお蔵入りになってしまいました。ちょうどそのころインフルエンザに罹ってしまい、味覚が変わってしまっていたということがあったかも知れません。(コロナではありません、念のため。ちゃんと検査もしております) 

その頃ブラジルにもコロナは上陸していたものの、まだ他の国の事という感じで、スライステニスも活動出来ていました。例によってランチは持ち寄りで、その日はLさんがRabadaを持ってきてくれました。「これは旨い」 みんなで感動し、是非作り方教えてください、なんてお世辞ではなく本気で言っていたのですが、その後間もなくコロナ騒ぎが本格化してしまって、スライスクラブは休止、連絡が途絶えておりました。                              ところが忘れたころ、Lさんから「Rabadaのレシピを置いて置きましたから」というメールが入ってきました。ちょっと時間は開きましたが、ちゃんと覚えていてくれたのです。                               日本だったら、郵便ポストとか入口のドアあたりに挟まっているところでしょうが、こちらでは外部の人間は入口はもちろん郵便ポストにも近づけませんので、守衛まで取りに行かなくてはなりません。行くのは簡単なことですが、説明は簡単ではありません。でも何とか分かってくれて、守衛さんが私の郵便受けに入れてくれたということがわかり、無事レシピを回収。                      

床屋も休業中のはずだけど

商業活動の制限で、基本的には床屋も閉まっています。3月24日から早や3か月近く、男であっても3か月間も髪の毛を切らないってわけにもいきません。    アパートから歩いてすぐのところに日本語が少し通じる床屋があり、去年の10月サンパウロに引っ越してきた頃からそこでお世話になっているのですが、商業活動制限の始まった3月24日ごろから1か月以上閉店していました。          ある日散歩の途中で前を通りかかると、電気がついていて営業しているように見えます。”従業員だけで掃除でもしているんだろうか” としばらく眺めていると、明らかにお客と思しき人が見えます。「なんだ、やってるじゃん」と、中に入っていつもお世話になっている日系のおばちゃんに「営業してるんですか?」 と聞くと 「はい」と言うではありませんか。散歩の途中でお金もカードも持っていなかったので、 「じゃ、家に帰ってお金持ってくるから5分待ってて」と期せずして生まれて初めての床屋の予約することに。店の名前は 「Allumi」。アルミ?「Hallumi(はるみ)」のこと?

*夕方5時ごろ。でもほとんど客はいません。

そのおばちゃんは日系3世くらいでしょうか。片言の日本語は分かってくれます。 たとえば、「全体的に1cmぐらい切ってくれ」とか。             「客は結構来ますか?」                         「いやまだまだ全然。コロナを怖がって来ないみたい」            「営業しているのは問題無いんですか?」                 「この店は広いので、お客さん同士を離したり、窓を開け放つなど対策してるんですよ」                                  「そうすれば営業しても構わないいんですか?」              「役所の人が来たらよろしくないです」                   「そんな場合は罰金?」                         「バッキン?」 「罰金」とかその辺になるともう通じません。ちなみに上記の会話は、片言のやり取りを私が補っています。

私の場合は、近所の床屋がたまたまやっていたからよかったけど、他の人はどうしているんだろう。家族がいたらなんとかなるけど、一人暮らしだったら?    たまたま収納棚を届けてくれた会社のスタッフ(独身)にどうしているのか聞いてみると、行きつけの床屋の自宅に行って切ってもらっているそうです。そこは「八尋」という名前の床屋なんですが、その店主の自宅まで行って切ってもらうわけです。 なるほど、そういう手があったか。                  そのスタッフによると床屋はまだ営業を認められていないので、摘発された場合は罰金が課せられるそうです。罰金とはどのくらいの金額かは知りませんが、そんなリスクを冒してまで営業するメリットがあるんだろうか。きっと罰金額は軽微なものか、ちょっとした「袖の下」でなんとかなってしまうのでしょう。

  

*入口から。たしかにかなり広いスペースです。

支払いを済ませて帰り際、前から気になっていた店の名前「Allumi」について「どういう意味なんですか?」と聞くと、そのおばちゃんは「日本語で説明できない」とのコメント。帰って辞書を引いてみると、アルミニウムの「アルミ」でした。 たしかに日本語では説明できないかも。でもなんでアルミなんだ。。

収納棚の購入

コロナとは無関係に、5月に本帰国になったM氏よりミニコンポを譲ってもらいました。置くところがなかったので、床に置くわけにもいかずしばらく食卓の上に置いておりました。ミニだからまあさほど場所を取るわけでもないのですが、元々調味料や筆記具、お酒など毎日使うものをところ狭しと置いてあったところを押しのけて、というか重ねるようにして割り込ませたので、空きスペース、すなわち食事と仕事のスペースがほんの僅かのものになってしまいました。食事の度に物を押しのけてスペースを確保するなんて、4畳半の散らかった部屋で、座るところしか畳が見えないような状態です。

これではよろしくない、と思い切って収納棚を買うことにしました。店は開いていませんが、ネットがあります。しかしポルトガル語なので、会社のスタッフに希望するサイズなどを伝えて、カタログ(通販の画面)を送ってもらいました。 送付先も、まずスタッフの自宅にしてもらい、そこから届けてもらいます。なぜなら自分の家に届いてもちゃんと受け取れる保証というか自信がありませんので。    「思い切って」と少々大袈裟に書きましたが、この時期食品以外のものを買うとなるとそれなりの覚悟が必要になるのです。お値段は送料入れて213レアル(約5,000円)。

発注してから10日後、物はちゃんと届けてもらったものの、予想したことではありますが、自分で組み立てなければなりません。必要な工具(ドライバーなど)が付いているかと思いきや付いてません。幸い前任者が工具一式を置いて行ってくれたので、なんとかなりましたが、苦労したのは作業そのものです。もう体がなまってていることおびただしく、疲れるというかまったく思い通りにいきません。元々体が硬い上に、歳のせいで中腰になったり床に膝をつくだけでも一苦労。しかも組み立て方のマニュアルはプロトガル語ですから、時々辞書を引きながら、こんな時期なのに汗をかきながら格闘すること3時間ほど。 多少ねじが余りましたが、なんとか完成しました。   

*各部品(板)も結構重くて一人での作業としては大変でした。設計もよろしくないと思います(一人では作るのが難しい)。ブラジル製かどうかは分かりませんが。

ねじが余ったのはたぶん少し余計に入っていたのでしょう。久しぶりの肉体労働。でも完成した時には達成感がありました。しばらく忘れていた感覚かも知れません。一仕事終え、シャワーを浴びた後に飲んだその日のビールは一味違いました。しかし、この程度の肉体労働でも、明日ではなく2-3日後に手首とか腰、膝などが痛くなることでしょう、ちょっと悲しいけど。  

*予定どおりミニコンポを上に乗せて。何を置いてもいいのでしょうが、キャスターもついてて、本来はワインやワイングラスなどお酒類の収納庫として設計されているようです。

                       

ブラジルはフルーツ天国

先週までは最高気温が30度近くにもなり、まるで夏のようでしたが、今はもうさすがに秋。最低温度が13度ほどになり、朝夕はちょっと肌寒いくらいです。    秋といえばフルーツがおいしい季節。南北にも長いブラジルは、フルーツも豊富で南国のシンガポールやインドよりも種類が多いかも知れません。        市場に行くと、ほぼ考えられる限りの果物があると言っていいくらいです。あのインドでさえ5月から8月ぐらいしか食べられなかったマンゴーも、ここでは一年中売っています。でもシンガポールではおなじみだったドリアンだけは見当たりません。インドにも無かったですが、欧米にもあるという話は聞いたことがないし、ドリアンはタイとマレーシアの特産かも。                   最近では秋の味覚のカキ、マンゴスチン、イチジクあるいはアボガドなどもならんでいます。 アボガドは日本ではマグロの代用品の感もありますが、ブラジルではつぶして、コンデンスミルクとレモンを入れてデザートとして食べるそうです。  

*柿は1Kg(4つぐらい)で10レアル(200円ほど)。結構長いあいだ固いままでいてくれます。柿の種類もいくつか出ています。
*アボガドは日本のものと全く同じです。でも一個200円ぐらいします。

最近知ったというか、感動したのはアテモイアというフルーツ。私は 一日一度はなにかしら果物を食べないと物足りない気がして、普段リンゴを中心に、時々マンゴーやオレンジそして最近は柿などを買ったりしていますが、その日はたまたまマーケットのあんちゃんが、”これ食べてみろ” と切ってくれたのがそのアテモイヤ。外見は何とも奇妙な形で、知らなければとても食べてみようという気さえ起きないものです。しかし、”市場の業者が勧めるものに間違いはない” と言われているので試してみると、上品な甘さのなかにほのかな酸味があり、そのままでもクリームに混ぜて食べているるような感じです。いっぺんで気に入り、買うことにしましたが、2個で30レアル(700円ぐらい)と、考えてみれは果物としてはかなり高価です。 

*アテモイア(Atemoia)。大きさはソフトボールくらいです。
*黒いのは種で、白い部分が身になります。
*フェイラ(市場)のフルーツ店。手前からパパイヤ、りんご、洋なし、プラム、マンゴー、オレンジ、その先がアテモイアと続きます。その先には柿とかスイカとかパイナップルとかなんでも。こんな果物屋が10件近くも店を広げて競合していますので、値段はどこもほぼ同じです。

ブラジルは種類は多いですが、日本の果物はそれはそれでまたすばらしいと思います。お菓子なんかと同様、日本の果物に勝る品質のものはないでしょう。しかし値段が高すぎます。手が掛かっているので、仕方ないでしょうが、形など不揃いでもいいからもうちょっと安かったらいいですね。野菜も同じです。形が揃ってないからって味が悪くなるわけでもなし、完璧を目指す日本らしいところでしょうか。ブラジルはその対極にあると言っていいかと思いますが、果物や野菜に限れば多少のいい加減さなど何ら問題ないんですけどね。

洗濯物を外に干す

洗濯物を外に干す、というのは日本では当たり前でしょうが、私はインドに居る4年半一度もそのようなことはせず、すべて部屋干しでした。理由は単純、空気が汚いからです。外の空気が汚ければ、部屋のなかも同じといえば同じなのですが、外は年中見えないくらいの細かい砂ぼこりが舞っており、洗濯ものを長時間そんな中に置いておく気にはなれませんでした。同様の理由で、窓を開けて空気を入れ替える、なんてことも皆無で、4年半も窓は閉め切ったまま。考えてみると信じられないようなことですが、それでも別にどうってことはなかったですね。基本的に昼間は家に居ないし、寝るだけですから。そんな洗濯物は、部屋干しというか生乾き特有のあの匂いも多少はあったでしょうが、部屋干しだから仕方なし、さして気にもせずそういうものだと思っておりました。

サンパウロは空気はずっときれいだし、洗濯物を外に干すことは問題ないのですが、アパートの洗濯機が置いてあった脇にもの干しも置いてあったので、そのまますぐ干せるし、インドで4年半もやっていたことでもあり、そのまま部屋干しを続けておりました。

*最近購入したPanasonicの洗濯機と奥が部屋干しのスペースです。

しかし、ある日たまたまNHKの「ためしてガッテン」を見ていたら、生乾きのあの特有の匂いについてやっておりました。モラクセラ菌という雑菌のフンが原因だとか。湿気や汚れが残っていると、それを餌に急速に繁殖するそうです。しかもこの犯人を特定できたのは最近のことだそうです。             ”私はこれまで、雑菌のフンを吸っていたのか・・・” と考えると急に気になりだし、部屋干しを止めることにしました。洗濯物を日の光に干すためには、わずか20mほど運んで、ベランダに持ってゆくだけのことです。               お天道様の恵みをいただいた洗濯物はそれはそれは心地よく、まるで日の光に香りが含まれているかのようです。ものは同じなれど別物、それはあたかも萎れていたものが生き返ったようです。

*ベランダに干した洗濯物。程よい風もあって洗濯ものも気持ちよさそうです。 このもの干しは干物の製作時にも活躍してくれます。

ただ、「ためしてガッテン」によるとお日様の下で干したとしても完全にモラクセラ菌が死滅するわけではないそうです。効果的なのは酸素系漂白剤を使うか、アイロンをかけること。あるいは60度以上に温度を上げることができる乾燥機を使うことだそうです。なるほど、これまでワイシャツはアイロンをかけていたので、そのお陰で普段はほとんど気にならなかったのかも知れません。たしかに匂うのはタオルとかTシャツぐらいでした。もっとも靴下やパンツは鼻先に持ってくるものでもないので分からないですけど。                       ところでこのモラクセラ菌、他の雑菌同様日常生活のいたるところにあって、新型コロナとは違って普通に人間と共生できるものですから、匂いは発生させることはあっても害になるものではなさそうです、念のため。でもアレルギーのある人には良くないかも。

冷凍こんにゃく

ブラジルでは、日系先人のお陰でこんにゃくも生産されており、店で普通に買えます。1丁10レアル(約200円)と日本に比べたら安くはないと思いますが、地元で作られたものなので、日本からの輸入品よりは安いでしょう。インドでは買えなかったので、一度だけ日本から持ち込んだことがありましたが、重いし日持ちもあまりしなかったと思います。                           こんにゃくというのは何の栄養も無いらしいですが、煮物などに使うとなんとも良いわき役を演じてくれます。おでんなどでは主役と言ってもいいかも知れません。

*スーパーMade in Japanで買ったものですが、フェイラ(市場)なんかでも買えます。

 先日、鶏肉、ニンジン、シイタケ、こんにゃくなどをつかって炊き込みご飯を作ってみました。2合炊いたのですが、もちろん一回で食べられるはずもないので、残りは冷凍に。後日電子レンジで戻して食べてみると、何も問題ないのですが、こんにゃくだけはかなり違った味というか食感になっていました。冷凍してあったものなので、安全性についてはなんら疑わなかったものの、別の食材を使ったかのようです。「プルプル」というあのこんにゃく独特の食感は無くなって「コリコリ」と言った感じです。小さな切れ端をお箸でつまんで見てみると外見も違って見えます。”これも悪くないかも”、 でもそれ以上は追及せず、こんにゃくとはそういうものなんだろうな、で終わっておりました。

後日、ふと思い出して「冷凍こんにゃく」をサイトで検索してみると、驚いたことに「冷凍こんにゃく」と言う物が正式に存在しているかのようにいっぱい引っかかってきました。クックパッドには冷凍こんにゃくのレシピがなんと167種類もあるではありませんか! ”こんにゃくを冷凍して楽しむ人も少なからずいる” とのこと。既にりっぱな食材になってるんですね。

*冷凍こんにゃくを解凍して、絞って(水分を切って)切ったもの。

冷凍こんにゃくを意識的に作ってみると(ただ冷凍庫に入れるだけです)、こんにゃくの成分のほとんどは水のようで、やや膨らんでまるで氷そのもののようになります。解凍して、氷(水)を取り出してみると、巣(気泡)だらけのスポンジのようになります。たとえは良くないですが、骨祖損傷の骨みたいです。 

通常のこんにゃくは、味が染み込むまでに結構時間がかかりますが、こういう状態になっていると味の染み込み早いです。そして水分が抜けている分、弾力性が強く、歯ごたえがあって、オリジナルのこんにゃくとは別物の味わいです。     ちょうど豆腐と高野豆腐(凍み豆腐)の関係によく似ています。         こんな食べ方、知っている人も多いかとおもいますが、まだの人は騙されたと思って試してみてください。特に私のように一人で自炊している人は、こんにゃく1丁をいっぺんには食べられないでしょうから、残ったものを冷凍しておけば、似て非なるものとしていつでも楽しめますよ。             

コロナ感染者数世界第2位

あれよあれよと言う間にブラジルがコロナ感染者数が世界第2位になってしまいました。5月25日時点で感染者数363,000人余り、死亡者数22,666人。死亡者数は前日比653人増えて世界1の増加です。でも、ブラジルのファベーラ(貧困者層が住む地域)のデータは正確に把握されていないでしょうから、実態はもっと悪いと思われます。                                今や世界的に有名なボルソナロ大統領は「コロナなど軽い風邪である。経済優先せよ」と連日主張しているものの、保健衛生の責任は各州政府にあるので、州政府は他の国と同じように経済活動の停止政策を採っています。にも関わらずコロナの感染者低下傾向は一向に見られません。日本とは大違いです。         先々週に発令された州政府の新しい施策は、これまで平日の通勤時間帯のみに実施されていた「ホディージオ=車のナンバーが奇数の場合は奇数日、偶数は偶数日のみに運転できるという交通量規制」を全日適用する、というものでした。  ”それって、コロナ対策と関係あるですか?(排気ガス対策とコロナは無関係だと思うけど)” と週一回のウェッブミーティングの折会社の同僚に聞いてみると、”少しでも外出者を減らすためでしょう” との事。あーそーですか。でも効果あるとも思えないけど、と内心思っていたら、翌週はあっさり取り消しという朝令暮改ぶり。                                   次に採られた施策は、祝日を前倒しするというものでした。         「今週の水曜日と木曜日を休日にする」とその週の月曜日、すなわち2日前になっていきなりお達しがありました。目的はやはり人の外出を減らすためのようです。”休日にすれば外出者が減るというものだろうか??” さらにその週の金曜日になって、「翌週の月曜日も休日にする」との州政府の方針が伝えられました。 でもこれって有効なコロナ対策とはとても思えないけど・・・

*日曜日のパウリスタ大通り。人数は減っては居ると思いますが、交通量は結構あります。いまやマスクをしない人は珍しいのですが、左の女性2人はしていませんね。
*週末の夕方になると相変わらず”ボルソナロ大統領支持”の人たちが集まってデモが行われます。

一方、こうなると医療崩壊が起きていると思われるでしょうが、それはYesでもありNoでもあります。どういうことかというと、ブラジルでは公立病院は無料ですが、設備の整った私立(たぶん医師の質も高い)は高額な医療費がかかります。コロナ患者の多くを占めると考えられる貧困層は、高額な費用のかかる私立病院には行けないので公立病院に押しかけ医療崩壊が起こっていますが、私立病院では結構余裕があるという状況です。裕福層にとっては、医療崩壊のは起きていないということです。                                アメリカでコロナに罹るのは黒人が多いという話がありますが、正確に言うと「貧困層に多く、死亡率も高い」ということでしょう。「Stay Home」と言われても、蓄えが無いので電車などを使って働きに出ざるを得ない。働くところも住んでるところもコロナ対策上も劣悪である場合が多い。しかも肥満の人が多く、糖尿病など持病を抱える率も高い。そして仮に罹ったとしても利用できる病院はほとんどない、というのが実態でアメリカもブラジルもコロナ問題は貧困問題とも言えます。                                   私はこの辺の専門家でも評論家でもないので、この辺で止めておきますが、インドも医療システムは同じようなもので、人口も多く、貧困層はアメリカやブラジルの比ではありませんので、この先手が付けられなくなる可能性が高いだろうと思われます。

干物に再挑戦

刺身も良いですが、私はどちらかというと生ものより干物の方が好みです。しかしサンパウロでは魚の干物はまず見かけません。自分で作ろうと思えばできないことはないですが、そうまでしなくても一時帰国の折日本で食べれば、あるいは日本で買ってきて冷凍しておくことでまあまあ満足しておりました。これまでは年に3回ほど日本に帰るチャンスがあったので、それでも良かったのですが、このコロナ騒ぎで日本に一時帰国できる見込みがまったく立たなくなってしまい、干物のような日本でしか手に入らない物となると自分で作る他ありません。         インド在住のある友人などは、酒は必要不可欠の食材とはみなされないということでしょうか、酒屋が閉まって買えなくなってしまい自分で酒を造ろうとしています。そういえば昔、サウジアラビアのある大学に派遣されている先生(日本人)も、オレンジジュースにイースト菌を使って自分で酒を造っている、なんて話をしてくれました。”どうでしたか?” と聞くと、”確かに酒らしきものは出来たけど、なんで自分はこんなことまでしてるんだろうか?” ととても侘しい気持ちになったとか。分かるような気がします。

前置きが長くなりましたが、今回は干物の製作に再挑戦です(インドでも作ったことあり)。蠅などがたからないようにネットで囲まれた干物製作専用の籠も日本には売っているでしょうが、そんな物がこちらにあるはずもなく、あるものを工夫して間に合わせます。                            肝心の材料ですが、イワシが売っていることは知っていましたが、他にも干物に向いていそうなものはないかとフェイラの魚屋をよーく見てみると、尾びれの近くにゼイゴがある鯵らしき魚を発見しました。名前は”Carapau”。鯵にしてはちょっと大きい(上下に長い)ような気もしましたが、もしかしてシマアジかも。間違ってもいいやと思い、一匹だけ 頭とワタを抜いてもらって2枚におろしてもらいました。一匹10レアル(200円ほど)。 家に帰って辞書で調べてみると鯵と出てきました。なんだ鯵が売ってたんだ・・・鯵があれば何の問題もなし。

*Carapauとは鯵のことでした。今になって冷静にみると新鮮さに欠けるように見えます。輸入ものでしかも他の市場で売れ残ったものかも知れません。そもそもなぜか写真がセピア色になってしまいました。

家に帰り、塩して干したのですが、その日はあいにく曇り。天日で干す方法と日陰で(または夜、あるいは冷蔵庫のなかでも)干す方法があるということですので、どちらでも良いとは思うのですが、その日は選択肢なく日陰干し。曇り空の下7時間ほど干して、早速その日の夜に試食してみました。             オーブントースターの中で焼ける様子を見ていると、腹のあたりには染み出した油も焼けて、鯵の干物を焼いている雰囲気十分。期待は膨らみます。       さてお味の方は?うーん・・・鯵の干物には違いないのですが、身が締まってないというか、味と食感がいまいち。新鮮な鯵に見られる、結晶のように、あるいは年輪のように身がきれいにほぐれず、お箸でどこからでも分けられるような。この感覚分かってもらえるでしょうか。若干身の組織が壊れているような感じです。やや新鮮さに欠けるか。やはり鯵はブラジル近海では獲れず、どこからか輸入して時間が経ってしまったのかもしれません。

*近所のダイソーで買った2段式のラックの上の部分を利用。200円の値札がそのまま付いていましが、こちらでは400円ぐらいでした。ベランダで洗濯物の脇に載せて日陰干し。3倍くらいしても普通ですが、このところのレアル安の関係で2倍くらいです。
*虫除けネットは洗濯用のもの。こちらもダイソーで160円ほど。時々観察してみたところ、15階のせいか蠅などがたかる様子はなし。
*焼きあがったところ。見たところはOKなんですけど、期待が大きすぎたせいもあって、味にはややがっかり。

TV BoxはVOD機能もあった!

これまでもTV Boxについては1-2度触れました。購入費およそ18,000円で、インターネットがあれば日本のTV番組が見放題。Wowowなどの有料チャンネルも見れてしまう優れものです。                         このコロナ騒ぎで外での活動がほぼ出来ないなか、このTV Boxがなかりせば気が狂っていたのでは、と思うくらい助けられています。それはインターネットのお陰とも言え、ネットにも返す返すも感謝です。しかし、前任者のMr. M氏によると、このTV Boxもいくつか種類があり、ある日急に見れなくなったタイプもあるとか。TV Boxは日本のみならず韓国、中国などのTV番組を、中国の闇業者がインターネットで配信しているものと思われます。もちろん違法。よって、急に見れなくなったのは、その業者が摘発されたに違いありません。

そもそも”TV Boxとは?”とサイトで調べてみると、もともとはNTTドコモが開発したもので、TV放送を受信して、インターネットで配信、iPhoneやiPadでテレビ番組が見れ、録画できたりするものだということです。きっと中国の業者はこの機能をまねて配信することを思いついたのでしょう。

しかし、ブラジルでリアルタイムで見る日本のテレビ番組は、12時間の時差のためいまいち噛み合いません。たとえば夜の8時頃テレビを見ようとすると番組は日本の朝8時のものですから、「朝ドラ」はいいとしても「おはようあさイチ」とか言われると調子が狂います。                         前任者 M氏とのやり取りの続きですが、彼はTV BoxにはVOD(Video On Demand)の機能もあって楽しんでいるとの事。私が”そんな機能あったかな・・・” と言うと、VODの画面も送ってくれました。それならばと、自分のTV Boxのアイコンをよく見てみると、M氏が送ってくれたデザインとは違いましたが、確かにVODと書かれたアイコンが見つかりました。以前は無かったと思いますので、定期的にバージョンアップされる折に追加されたのでしょう。      内容は、TV番組シリーズとか映画、スポーツ番組などそのジャンルも多岐にわたっています。映画だけでも700本以上、TV番組だと1,000を超える選択があり、機内のビデオサービスの比ではありません。一生かけても見切れないくらいです。しかも見たい時にみれるし、Pauseも使えるし誠に便利です。             最近はコロナの影響で新規の番組制作が出来ないのでしょう、リアルタイムのチャンネルは再放送ばかりですので、VODさえあれば十分です。

*上段左から3番目がVODのアイコン。普段はSaturn Liveしか見ていませんでしたが、他にもいろんな機能がありそうです。

早速見た映画が、久しぶりの「七人の侍」。何度見ても楽しめます。      そして翌日見たのは「こどもしょくどう」、その次見たのが「万引き家族」。どちらも雰囲気は似た感じで、テーマも同じようなものかも知れませんが、秀作だと思います「万引き家族」はもうテレビで放映されたということでしょうか。    去年アカデミー賞を取った韓国映画「パラサイト」は、2月の一時帰国の折に見たのですが、この「万引き家族」をヒントにしているのでは?と思わせるものがあります。それまで韓国の映画など見たことはなかったですが、このパラサイトは強烈な印象で、是非もう一度見たいと思っています。そのうちVODで見れるようになるのだろうか。TV Box業者さん、なんとか摘発されないようにがんばってくれ。